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研究者紹介

【研究紹介】生成文法の枠組みを用いた幼児の母語獲得の研究を経て、現在はろうコミュニティで自然に発生した言語である日本手話の文法研究を行っています。ろう当事者の研究支援・協働体制を踏まえた活動を心がけています。
【教育方針】どのようなテーマであっても「自分でものを考え、効果的に情報を構成して共有する体験」を重視しています。少人数クラスの担当が多いため、個々の学生の学習スタイルに合わせたアプローチを考えるようにしています。

研究業績紹介

■手話言語学
・研究目的: 日本手話の認識モダリティ助動詞・否定・アスペクトの研究
- タイトル: Matsuoka, Kazumi, Uiko Yano, & Kazumi Maegawa. 2023. Epistemic modal verbs and negation in Japanese Sign Language. In K. Matsuoka, O. Crasborn and M. Coppola (eds.) East Asian Sign Linguistics (pp.137-167). Berlin: De Gruyter Mouton.
- タイトル:松岡和美. 2025.「日本手話の口型にみられるアスペクトと時制の関連性」『慶應義塾大学言語文化研究所紀要』第56 号, 341-355.
■手話教育
研究目的: 日本手話を含む視覚言語の特性を考慮した授業運営と語学教材の開発
- タイトル: 松岡和美・前川和美・下谷奈津子. 2018. 「大学における日本手話クラスの現状と課題 ―マイノリティの言語と文化への理解を促す授業― 」『複言語・多言語教育研究』No.6, 60-71.

研究の応用領域

・手話口型の文法的機能に関する研究
・日本手話の認識モダリティ・アスペクト・否定表現

社会的意義

・日本手話に関する正確な情報を提供することで、ろう者の言語と文化の社会的認知を向上させる。
・手話学習者のための教育資源の開発に取り組み、ろう者と聴者の両方が参加するワークショップ等を通じて異言語・異文化理解を促進する。
・手話の文法における手指・非手指要素の意味的・統語的性質を分析し、手話の言語学的特性の解明と少数言語保存に貢献する。
  • ろう者と聴者が協働する手話言語学Sign Linguistics …

    松岡 和美/Kazumi Matsuoka 経済学部 教授 Professor,…

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