- 慶應義塾研究者データベース(K-RIS)
- 研究者詳細 - 川村 文重
研究者紹介
- 川村文重氏は、ルネサンスから近代初期にかけてのエネルギーの語義形成の歴史とその哲学的含意を探究しています。彼女の学際的研究は、自然科学と人文科学を結びつけ、神学的なエネルギー概念がいかにして自然的・身体的概念へと転位していき、さらには革命的精神を表すようになったかを論じています。
研究業績紹介
- ■ヨーロッパ思想史
研究目的: エネルギーの語義の変容を通してエネルギー概念が神学から自然学へと転位していくプロセスを解明することによって、機械論的合理主義が分断した神学と自然学を結びつけ、反機械論的科学的認識論の形成史を包括的に描出する。
研究の応用領域
- ・ヨーロッパ文学・思想史
社会的意義
- ・近代合理主義の限界をあらわにしつつある現在の思想状況や、人文科学と自然科学を分断させた現代の学問制度に対する批判的再検討を深化させる。
・エネルギー概念の歴史的分析を通じて、人文科学と自然科学を結びつけて神・自然・人間の関係性を統合させた視点を提供する。